1.清明(せいめい)
二十四節気の清明(せいめい)は、今年は2022年は4月5日(火)です。あまり馴染みのない「清明」ですが、中国や沖縄では大切な行事の日です。「清明節」「清明祭」と呼ばれ、お墓を掃除して先祖供養をする、お盆のような行事です。
『薬膳・漢方検定公式テキスト』によると、
「清明」はすべてが生き生きとし、清く明るい空気が満ちるころ。百花が咲き競うころ
とあります。確かに清明の時期になると、ぐっと暖かくなり過ごしやすく、またお出かけにも適した季節になってきます。お花見のシーズンでもあるので、このころは毎日のように宴会に呼ばれているという方も多いのではないでしょうか。一年の中でも過ごしやすい清明の季節。大切に過ごしたいですね。
先日、薬膳・漢方の教室で先生からこんなことを習いました。「春をどう過ごすかで、次の夏の体調に変化がある」ということらしいです。なので、春の養生を知って、皆さん次の暑い夏を乗り過ごしましょう。
では、次に春の養生についてみていきましょう。
2.春の養生
では、再度『薬膳・漢方検定公式テキスト』によると、春は陽気になり、血の巡りがよくなる春は、肝の働きが(西洋医学での肝臓とは違うので注意)高ぶりやすく、胃腸の働きが弱くなりやすいと漢方では考えます。
1.生ものや冷たいものは控え、温かいものを食べるようにする。
2.さっぱりとした味付けを基本にする。
3.刺激物、肉や高脂肪の食材は控える。
4.旬の野菜をたっぷりと食べる。
では、実際にどんな食材を食べたら良いのかを紹介します。
3.春に摂ると良い食材
1.甘未をとる:消化吸収の働きをもつ脾を助ける
・あわ、麦、きび、豆、はとむぎなどの雑穀
・にんじん、ゆりね、キャベツ、たけのこ、アスパラガスなどの甘味のある旬野菜
2.苦味をとる:余分な熱をとり解毒を助ける
・菜の花、春菊、うど、ふきのとうなど、旬の葉野菜や山菜
・セロリ、菊花、ミント、パセリ、みつばなどの香味野菜
3.酸味を控える:肝が高ぶり過ぎないように
4.脾の働きを高める:肝が高ぶり過ぎると脾が弱まるため
・穀類、豆類、いも類、旬の野菜
・なつめ、はすの実などの食薬
4.おわり
漢方に興味があり、少し勉強を始めたのですが、春の養生が夏の体調に関わるという点がとても新鮮でした。また、近年はスーパーに行けば季節外れの野菜も手軽に手に入ります。そのお陰で、旬を意識することが薄れてきているように思います。その季節に必要な食材は、その季節に旬であり、安価で手に入るのです。これを活かさない手はないですね。
そういえば、昔、母や祖母から夏に暑いからといって、冷たい物ばかり食べたり、飲んだりしていたら秋に体調が悪くなると叱られた気がします。昔は、ちゃんと生活に知恵が生きていたのですね。
今回は、春の養生を皆さんにシェアしました。次の暑い夏を乗り越えていこうではありませんか。
では、今日はこの辺で失礼します。
このブログが貴方にとって、お役に立てれば幸いです。
参考
1.薬日本堂監修:『全改訂版 薬膳・漢方検定公式テキスト」(2021年)
2.Beyond編集部:
清明とは | 2022年はいつ?意味・由来・天候の変化 – 二十四節気 | Beyond(ビヨンド) (boxil.jp)
3.三浦康子:【二十四節気】2022年の「清明」はいつ?読み方や意味は?何をする? | ガジェット通信 GetNews
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